11.妊婦・授乳婦が使用できる解熱鎮痛剤
解熱鎮痛剤は安全?
コロナワクチン接種を控え、副反応対策の解熱鎮痛剤選びで悩んだことはありませんか?
コロナワクチンは接種したいけど、妊娠・授乳中だから解熱鎮痛剤を使用したくない。そのように悩み、不安をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は授乳中・妊婦さんに合わせて薬の提案をしたいと思います。
そもそも解熱鎮痛剤とは?
読んで字のごとく、熱を下げ痛みを取るお薬のことを指します。
代表的なお薬として
など、こちらが一般的に解熱鎮痛剤と呼ばれているものです。この成分の薬はドラッグストアで購入できるため、受診をせずに手に入れることができます。
代表的なお薬の分類でいくと、カロナール錠(アセトアミノフェン)と非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs:英語略語)であるロキソニンやイブプロフェンに分けることができます。
授乳中に使える薬解熱鎮痛剤
上記のカロナール錠、ロキソニン、イブプロフェン、一般的に購入できる薬であれば安全に使用できると考えられています。
※1国立成育医療研究センターより
(授乳中に安全に使用できると考えられる薬 - 薬効順 - | 国立成育医療研究センター (ncchd.go.jp))
また、病院においても蓄積されたデータより、これらの薬を使用することをお勧めしています。
妊婦さんが使用できる解熱鎮痛剤
基本的に授乳婦さんと同じですが、妊娠周期によって使用できないのが非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)であるロキソニン、イブプロフェン、湿布のモーラステープです。
妊娠中(特に妊娠後期の28週以降)は使用を控えましょう。使用を続けていると胎児の心臓や血圧に悪影響がでる可能性があります。
もし使ってしまったという方がいても、継続した場合の話のため、短期的に使用したからと言って発現する可能性はまずないので安心してください。
どこでカロナール(アセトアミノフェン)・ロキソニンは手に入る?
ドラッグストアならどこでも売っていると思います。(ロキソニンは薬剤師がいる時間帯でないと購入できません。)
このご時世病院でもらうのが怖いという方は、待ち時間のないドラッグストアで購入することを検討してみてください。
ドラッグストアでも、需要が多く品切れになっているということがあります。
その場合は、定期受診している病院で先生に処方をお願いすれば処方箋を出してもらえます。
また、ドラッグストアで購入する際は、必ず薬剤師に妊娠の有無について伝えてください。
カロナール錠・ロキソニン錠の用法
・カロナール錠
病院で処方される場合は、一般的に1回2錠(カロナール錠200mg×2錠)を1日3回まで、4時間以上間隔をあけて使用するように説明しています。
・ロキソニン錠
1回1錠を1日3回まで、6時間間隔をあけるように説明をしています。
カロナールとロキソニンを比べた場合、一般的にロキソニン錠の方が解熱作用・鎮痛作用が強いといわれています。
最後に
妊娠中の薬やサプリメントは、自己判断で開始したり、用法・用量を逸脱した使い方は避け、産婦人科医や薬剤師に相談してから使用しましょう。
また、全く薬を使用していなくても、生まれてきた赤ちゃんの5%程度に先天的な異常がみつかります。そのため、生まれてきた赤ちゃんに先天的な異常があった場合、必ずしも妊娠中に服用した薬が原因とは限らない事をしっておいてください。
パパとママの大切な赤ちゃんがスクスクと育つことを願っています。